民生業務部門のCO2はなかなか削減に転じないことから、対策が求められるところですが、区内の店舗や中小企業では取り組みのメリットがわからない、取り組むゆとりがないなどの理由で、進まない状況にありました。本施策の成果に期待するところですが、この先のことについて具体の提案をしました。
マニュアルなどに基づいて実際に省エネに取り組み、CO2排出量を削減した分を、削減が義務付けられている事業者に買い取ってもらう「事業所間カーボンオフセット」への取り組みです。
東京都は、環境確保条例の中で、一定規模の事業所に削減計画の提出を求めています。区内には対象となる事業所が16あり、区内施設でも唯一、タワーホール船堀が該当しています。区内の小規模事業所の削減分を、こうした事業者と取り引きして対価を得ることで、小規模事業所の新たな投資に充てることができ、この取り組みのメリットがさらに生まれることが期待されます。
削減義務を負う対象事業所は、年に1回、都知事に実績報告することになっており、最終的に目標達成できないと事業所名公表や罰金が科せられます。こうした状況も踏まえ、小規模事業所と大規模事業所、それぞれにメリットを生み出す「事業所間カーボンオフセット」は現実的な対策として積極的に検討すべきと考えます。