原発都民投票条例直接請求、署名簿本提出

大阪市会では否決されるも、脱原発の動き加速

署名期間が異なっていた府中市の署名数は7846筆、八王子市15902筆となり、都内署名総計は346718筆と、直接請求に必要な有権者の2%、214236筆を大きく上回りました。

すでに仮提出を済ませていた地域では3日(火)、一斉に本提出が行われ、江戸川区でも午前10時、江戸川区選挙管理委員会にて本提出の手続きが行われました。本提出日から20日間で、都内各選挙管理委員会による署名の有効審査が行われ、江戸川では以下のとおり進行する予定です。

●4/20     署名簿縦覧の期間及び場所告示
(江戸川区役所前、広報えどがわ4/20号、区選管HPにて公表)
●4/23    審査終了・結果告示(江戸川区役所前、区選管HPにて公表)
●4/24〜4/30  署名簿縦覧・異議申し立て受付

このあと、いよいよ舞台を東京都に移し、5月中旬頃、条例制定の本請求、そこから20日以内に都議会が招集されます。原発都民投票実現に向け、さらに市民の力を結集していかなければなりません。

さて、東京都に先行し、プロセスが進められていた大阪市では、3月27日(火)、大阪市会にて採決が行われました。賛成は共産党のみで否決。しかしながら、自民党は「投票権者」について「16 歳以上。永住外国人も認める」という原案を「20 歳以上の日本国籍を有する者」に差し替える修正案を提出、OSAKA みらい(民主党系)がこの修正案に賛成。つまり、この二会派も「原発大阪市民投票」の実施には賛成の立場であり、実施に反対したのは、橋下市長自らが代表を務める大阪維新の会と公明党でした。

修正案の趣旨説明を行なった自民党の加藤仁子議員は「『原発』をどうするのかという重要課題については、先の市長選挙において争点にはなっておらず、改めて主権者一人ひとりの意思を確認するのが妥当」と述べました。

さらに、本修正案への賛成討論を行なった OSAKA みらいの小林道弘議員は、市民からのツイートに返信する中で「みなさんが行動したことにより多くの議員が心を動かされた。このことは今後の議員活動に大きく影響する」と書いています。

ロビー活動により、請求の意図や市民投票実施の意義を丁寧に説明してきた市民活動の大きな成果と言えるでしょう。

維新と公明は否決の一方で、「原発依存度の最大限の低下」と「多様なエネルギー源確保」を国や関西電力に働きかけるべきとの決議案を市に提出。橋下市長も採決後「署名した市民の思いをしっかりくみ、関西電力に対し、可及的速やかな全原発の廃止など、株主提案をしていく」との意思表明を行いました。

条例案は否決されましたが、この直接請求運動が議会や市長を動かしたこともまた事実です。