非常勤職員もワークライフバランスを

2008年6月26日 14時21分 | カテゴリー: 労働, 女性

第二回定例会一般質問報告④

以前にも、正規職員と同一価値の労働における非常勤職員の処遇改善を求めたところ、公務員労働を支える非正規労働の原則に沿った内容の答弁であったと認識している。しかし、もはやその原則ではくくれない、たとえば「すくすくスクール」のサブマネージャーなどの非常勤職員の労働に関しては、現実の働き方や労働者の意思をきちんと受け止めるべきと考える。サブマネージャーの仕事は継続性が重要であり、できるだけ長く働き、その経験を現場で活かすことが望ましいとの考えから、再度質問をする。

区長はこれまでの答弁で、非常勤職員には大きく2つの立場があり、一つは極めて専門性の高いもので、限られた時間帯に専門的なことをするもの、もう一つは、一般職員の補助をするものだと話された。私たちは、後者の非常勤職員の職務に位置づくと思われるサブマネージャーの現状を改めて確認してみた。
年代別にみると、20代が62人、30代が29人で、全体132人のうち約70%を占めている。資格については、幼稚園から高校までの教員免許を持つ人が93人、保育士が34人という状況。この現状からわかることは、区長が以前答弁した、リタイアした人や子育てが終わって時間に余裕がある人たちばかりではなく、まさにこれから社会人としてワークライフバランスを保ちながら、自身の生活を豊かに築いていく人たちであると言える。
また、実際の勤続年数をみても、5年から17年まで、長期に亘っている人は21人もいるのが実態。サブマネージャーについて、1年単位の契約の更新は最長5年までとしている非常勤職員取扱要綱は事実上無いも同然だ。
地域や学校との信頼を築きながら、こどもの安全を守り、すこやかな成長に寄与するサブマネージャーの役割は極めて重要であり、専門性を活かしつつ、高い意欲を持ち続けて働いてもらうことが、子どもにとっても働く本人にとっても、そして区にとっても最善の利益になる。
「すくすくスクール」を大切に育てていきたいと願う気持ちは区民共通であり、さまざまな角度からのさらなる取り組みが考えられる中で、この事業における非常勤職員の処遇改善もまた、ひとつの大きなポイントではないか? 経験を考慮したり、病気休暇や育児・介護休業法を適用するなど労働環境の改善が、優秀な人材の確保、そして質の高い、持続可能な事業につながるものと考えるが、区長の見解を伺う。

区長答弁⇒趣旨はよくわかった。過渡期でもあり、「すくすく」では、今は非常勤の方が若干増えたが、私たちが考えていた立場や役割と、実際にどういう人がそこに入っておられるか、実際には乖離があると思っている。実態に即して人材が適切に活躍していただけるよう、そういうことを考えていかなければならないと思っているので、これからきちっと3、4年の実績を見ながら取り組んでまいりたい。

二次質問⇒サブマネージャーは女性が圧倒的多数の職場。これから結婚・出産を控えている非常勤の方もいると思うが、現実には出産のためには辞めなければならない状況で、実際そういう話も聞く。継続性が大事な仕事としては大変もったいないことであり、ワークライフバランスの観点からも、こうした女性が働き続けられる状態にしていくことが求められている。これは男女協同参画の計画を、今年から区民とともに推進していこうとする江戸川区がまさに進めるべき方向性であり、少子化対策としても、行政が持つべき大事な視点。すでに「次世代育成支援対策推進法」に基づいて、自治体は事業主としての計画を持ち、子育てをしている職員を支援しなければならない。また、育児・介護休業法では、1年以上の有期雇用についても対象とされている。サブマネージャーのような立場の非常勤職員には適用していくべきと考えるが、いかがか。

区長答弁⇒子育て支援を中心として雇用に関わる考え方の前進的な動きがあり、それを注目していかなければならない。常勤非常勤に関わらず、職員の雇用の問題として、そういった支援がしやすい労働環境をどういうふうにつくるかということがひとつテーマとしてあり、総体的な問題として取り組んでいかなければならない課題だと思っている。非常勤の形はいろいろな職場にある。「すくすく」でも新しく出てきた勤務形態であり、全体のバランスを考える課題も出てくる。ここでは、こういうことが特に配慮されるべきものということがどういうふうに出てくるか、考えあわせる作業をしていかなければならない。全体を見ながら、多角的に分析していく。

意見⇒前日の「定年延長」についての質問に対し区長は柔軟な考えを示された。生産人口が減ってきている中では、それを補うのは定年を迎える世代の方々であると同時に、かつて専業で家事や育児をしていた世代の女性たちだ。こうした方々がきちんと働くことで相応の所得を得て納税者になるということは大事なこと。自治体においても非常勤職員の位置付けを見直し、処遇を改善することは時代の要請である。ぜひ柔軟な視点で、サブマネージャーなど、教育や保育の現場で頑張っている非常勤職員の現状を見ていただき、処遇について前向きな検討をすすめていただくことを要望する。

昨年の第三回定例会での質問はまったくかみ合わないもので、こちらの考えをわかりやすくするために、今年の予算特別委員会でも180もある非常勤の区分の中から「すくすくスクール」の「サブマネージャー」を例にあげて質問、今回ようやく前向きな答弁を引き出すことができたと感じます。これからも引き続き取り組んでいきます。