原子力を選んだことに責任のない子どもたちを守りたい

2011年8月30日 15時26分 | カテゴリー: まちづくり, 環境, 防災

小出裕章さんの講演から②

・1966年から始まった原発の累積発電量は7兆kwh。広島原爆に換算した核分裂生成物生成量は110万発に達し、セシウム137の減衰を考慮しても80万発に。
・この毒性が、人形峠のウラン鉱石並みになるまでに1000万年かかる。
・高レベル廃物の隔離処分について、宇宙処分については、ロケット打ち上げは時々失敗するので技術的に無理。海洋底処分はロンドン条約で禁止、南極の氷床処分は南極条約で禁止されており、地層処分しか残されていない。

・高速増殖炉計画は、当初1980年代前半に実用化する、とされてきたが、未だ確立されない。10年経つと20年先に逃げる夢には永遠に到達できない。原子力はエネルギーとして意味がない。
・日本は「もんじゅ」だけでも1兆円の金を捨ててきた。1億円の詐欺をすると1年の実刑という現在の裁判の相場に照らせば、1万年の実刑。
・しかし原子力の世界では誰も責任を取らない。

・高速増殖炉を諦めない本当の理由は、超優秀な核兵器材料だから。高速炉ブランケットの核分裂性は98%にも。
・技術に「平和利用」も「軍事利用」もない。あるのは「平時利用」と「戦時利用」。いつでも軍事的に使うことができる。
・「Nuclear Weapon」 は核兵器。「Nuclear Power Plant」は原子力発電所。「Nuclear」は軍事利用では「核」、平和利用では「原子力」と訳される。「核」は悪いけれども「原子力」はいいだろうと思わされてきた。「Nuclear Development」は原子力開発=核開発。
・1962年の外務省外交政策企画委員会内部資料には「核兵器については、NPTに参加すると否とにかかわらず、当面核兵器は保有しない政策はとるが、核兵器製造の経済的・技術的ポテンシャル(能力)は常に保持するとともに、これに対する掣肘を受けないよう配慮する。又、核兵器の一般についての政策は、国際政治・経済的な利害得失の計算に基づくものであるとの趣旨を国民に啓発する」とある。

・原発の立地を狙われたまちでは、多くの人が傷つき倒れていった。「騙されちゃいけねぇ」と歌った忌野清志郎さんも今はいない。多くの日本人は真実を知らされないまま傍観してきた。(ここで清志郎さんの「LOVE ME TENDWR」の映像)
・普通に生活する場が、私が働いている放射線管理区域以上に汚れてしまった。土地も食べ物も、がれきも下水の汚泥も、すべてが放射性物質になった。放射能で汚れた世界で生きるしかない。3月11日で世界は変わった。この事態を許した大人として、私たちはどう生きるのか。

・私がやりたいことは、原子力を選んだことに責任のない子どもたちを守りたい、ただそれだけ。
・その根拠を示す。被曝するとがんになる。1万人のsvあたりの放射線がん死の年齢依存性は、30歳が全年齢平均の危険度に比例し、3891人。55歳にもなると49人と、リスクも見えなくなる。50を超えれば鈍感にはなるが、放射線に関し、大丈夫とか安心とか安全という言葉を決して使ってはいけない。どんなに微量でも鈍感でも危険は必ずある。0歳児は15152人と、大人平均の4倍から5倍のリスクを抱える。子どもたちには、原子力をここまで許した責任は一切ない。子どもたちを守ろう。みなさんも力を貸してください。

 平和利用の名のもとに国策として進められてきた原子力発電。しかし、このことが日本に、将来にわたる新たな苦しみをもたらしました。人の命や生活の場を奪う政策を続けるのか、転換するのか、選択する時です。

 1990年の設立以来、江戸川ネットは脱原発を訴えきました。今、全国のみなさんとつながり、脱原発を実現し、自然エネルギー中心の社会を求める「さようなら原発1000万人アクション」 (署名用紙はこちら)、 「みんなで決めよう『原発』国民投票」 (署名及び賛同人申し込みフォームはこちら)の全国署名活動を展開中です。真実を共有し、生活者が主役となって、子どもたちの未来を、そして命を、生活を脅かされることのない賢明な選択をしていきましょう。