イトーヨーカドーのペットボトル新店頭回収システムに注目~とことん討論会第2分科会より②

2012年9月11日 09時32分 | カテゴリー: 活動報告, 清掃・リサイクル

 セブン&アイ・ホールディングス総務部の永井達郎さんからは、今年の3月からテストを始め、約80店舗で展開している、ペットボトルの自動回収機を使った新しいペットボトルの店頭回収リサイクルシステムの報告がありました。

 冒頭、「地域社会の中で発生する廃棄物は法的には家庭系の廃棄物ということで、処理をする義務は自治体にあるが、そうは言っても店舗が営業する中で環境に負荷をかけているのは事実であり、ほとんどのスーパーマーケットなどが店頭にリサイクルボックスを設置して、資源物の回収リサイクルを行っている」と事業者責任を述べられました。

 ペットボトルのリサイクルには、これまで2つの課題が。ペットボトルは空気を運ぶようなものなので、非常に輸送効率が悪くコストがかかってしまう。そのため、イトーヨーカドーでは全国約180店舗の中で3割くらいでしか回収していなかったとのこと。

 もうひとつの課題は、回収したペットボトルも半分くらいは中国に輸出されているということ。リサイクルを前提としてお客様から回収する上で、どういったリサイクルをしているかということ明確に説明できなければならなく、この不透明さゆえ、これまでなかなかもう一歩を踏み出すことができなかったというお話がありました。

 そこで、新たな一歩として注目すべきが、ペットボトル自動回収機の活用。商品を納入した後、からになった戻り便を利用してリサイクル施設に搬入、ペットボトルに戻すペットtoペットのリサイクルを実現しています。そして現在、サントリーがこの再生ペットボトル原料を使ってペット飲料容器にするという循環が構築されているのです。

 さらに、同グル―プの電子マネーnanacoで1本当たり約0.2円のポイントが付き、協力した消費者にもインセンティブが働くことでリサイクルの推進を図るというしくみになっています。グループ内のイトーヨーカドーとヨークマート、ヨークベルマルで、今年度中に、関東地方にある200店舗すべてで導入される計画です。

 従来のリサイクルボックスは、前述の他、高コストやCO2発生の課題もありましたが、新システムで使うトムラの回収機器は、バラバラにしたり、ローラーでぺったんこにするなど、8分の1ほどに減量可能。輸送効率も5~6倍上がり、当然CO2も削減。輸送コストも大幅縮減。さらに、国内でペットtoペットリサイクルを実現し、みごとな循環を具現化しています。

 まさに、製造事業者、小売店、消費者、リサイクル事業者の4位一体、主体間連携が図られた理想的な取り組みです。こうした取り組みを行政が後押しする制度をつくることでもっと広げていけるのではないでしょうか。

 ちなみに、江戸川区内のイトーヨーカドー葛西店、小岩店での導入はまだ。今年度中には実施されますが、現在、江戸川区にいちばん近い導入店は西大島(江東区)にある「アリオ北砂店」。ぜひ活用しましょう。