認可権者・東京都はどう考える?~スーパー堤防と一体の区画整理事業について都議会生活者ネットが質問

2013年11月8日 11時57分 | カテゴリー: スーパー堤防

 お伝えしていますとおり、北小岩一丁目東部土地区画整理事業は、今年5月、国と基本協定を結んだことにより、施行者である江戸川区にとっては、「晴れて」共同事業となり、国のスーパー堤防事業と一体的に行うことになりました。

 この事業について、江戸川ネットでは常に問題意識を持ち、区議会でも反対の立場で質問をしてきていることも随時お伝えしているとおりです。また、国に対しても、利根川・江戸川河川整備計画にスーパー堤防事業が盛り込まれたことに対し、公述人として、理由を付して「削除すべき」との意見も述べてきたところです。その際提出した資料はこちらから。⇒河川整備計画公述

 この中間に位置するのが、土地区画整理事業の認可権者である東京都です。23区の都市計画事業は「東京都市計画事業」であり、基礎自治体である区と認可権者の都は一体的に都市計画事業をすすめる立場にあります。

(*都市計画決定権限については、もともと市町村が基本であり、これまで政令指定都市のみに移譲されていた事務についても、各市町村に移譲する流れにありますが、用途地域等の問題に関し、23区は未だ除外されています。これについては、区は移譲せよ、都は移譲しない、との立場で都区それぞれが国に申し入れをしています。都市計画税も本来は市町村税ですが、都内各市と異なり、23区ではあくまでも都税扱いであり、都から各区に都市計画交付金として配分されています。これについても区は当然区税にすべきとの立場ですが、都は現状維持の構えを崩しておらず、攻防が続いています。かつては、23区の区画整理事業や市街地再開発事業をすべて都が施行していた時もありましたが、今日では環状二号線の再開発事業北新宿地区の再開発事業など数えるほどであり、23区の主張どおり改善されるべきと考えます。)

 そこで、都議会生活者ネットワークでは、お伝えした10月の都へのヒアリングを踏まえ、第三回都議会定例会において、「東京都市計画事業 北小岩一丁目東部土地区画整理事業(江戸川区施行)について」という文書質問を行っています。

 質問者は山内れい子議員。質問ポイントは以下のとおりです。 

① 住民への説明とは異なる事業計画の申請、そして認可という行政処分は、果たして適切だったのか。改めて都の見解を伺う。

② 江戸川区単独の事業計画でありながら、共同事業として実施してしまっている現状に対する認可権者としての見解、及び、今後行われるべき事業計画変更のプロセスとスケジュールについて、都の考えを伺う。

③ 北小岩地区の認可については、国の高規格堤防事業との関連性から、通常の平地での土地区画整理事業の認可よりも重要な判断になると考えるが、都としての見解を伺う。

④ 自治体とともに、都の都市計画行政に責任を負う東京都として、住民への説明はどうあるべきと考えるか伺う。 

 ③について、以下、質問全文をご紹介します。 

本件事業が江戸川区の単独事業ではなく、国との共同事業になれば、これは全権利者にとって大きな権利の変更をもたらすことになります。

当該地区は、個人の土地であると同時に堤防地として国の管理下に置かれ、河川法6条に定められた「高規格堤防特別区域」の指定により、地権の大きな変更を伴うことになるからです。登記は「河川区域(高規格堤防特別区域)」となり、通常登記であれば大深度未満までが利用できるところ、その深さは1.5mに制限される、工作物の設置にも大幅な制限がかかり、いざというときには「堤防」が優先される、などです。

東京都は土地区画整理事業の認可に関わるのみであるにしても、国の高規格堤防事業との共同事業である以上、都の認可がこの共同事業を実質すすめる大きなポイントとなります。結果的に本件土地区画整理事業は、通常の平地での区画整理とは異なり、うず高い盛り土上における階段状の立体的な事業となり、さらには「河川区域」に住むことを余儀なくさせるのです。本事業における都の認可は、通常の区画整理事業にはない、土地利用の大きな形態の変化をもたらす極めて重要な判断になることを念頭に置かなければなりません。

江戸川区では、今後も区内の江戸川・荒川沿川すべての高規格堤防化を「江戸川区スーパー堤防整備方針」に掲げ、その費用を2兆1千億円と試算しており、この問題は、今後の都市計画事業にも関わる大きな課題と考えます。 

以上のことから、③のとおり、都の見解を問うたものです。

質問全文はこちらから⇒2013年第三回都議会文書質問。回答は、第四回都議会初日となります。