縮小するも、つながらないスーパー堤防~荒川・平井4丁目地区

2014年4月4日 11時57分 | カテゴリー: スーパー堤防

平地でのマンション建設がすすむ。奥に荒川の堤防が。

 東京電力㈱は、2013年3月、平井4丁目に所有していた土地を住友不動産㈱に売却しました。当地は、荒川沿川に位置し、国のスーパー堤防計画及び、「江戸川区スーパー堤防整備方針」に基づく、スーパー堤防事業計画地です。 

 住友不動産は、取得した15327.09㎡の土地に、2年ほどかけて14階建ての大型マンションと、戸建住宅を建設することとしています。戸数は357戸ほどとのこと。 

 東電跡地開発について行われた地元説明会では、「一旦さら地になるが、スーパー堤防事業は行わないのか?」との質問もありました。住民にとっては当然気になるところです。 

 売却先が決まった同年4月以降、荒川下流河川事務所と住友不動産、江戸川区の三者で協議がなされたといいますが、本年2月、スーパー堤防整備事業は行われないことになりました。 

 その理由は、以下のとおり。

①    民間開発希望時期(2014年6月~2016年3月頃)と、国の高規格堤防整備可能時期(2015年11月以降着工)のスケジュールが合わない

②    スーパー堤防整備可能時期に合わせた場合の民間開発遅延及び民間開発計画変更に係る経費負担の問題が解決しない 

 これを受けて、江戸川区は、「国交省に対し、遺憾の意を表明するとともに、民間開発のスピードに対応できない現行の『高規格堤防事業スキーム』について、改善が不可欠であり見直しを図るよう強く要請」したといいます。 

 誰も移転させることなく整備可能な状況にありながら、国も区も、事業者の意向を汲み、スーパー堤防化は見送られました。少し上流の平井7丁目のスーパー堤防は、財務省官舎が建て替え時期でないことを理由に区域からはずれ、まち側が5mの絶壁になるという中途半端な整備に終わりました。 

 企業や国に対してはこうした姿勢を見せる一方、江戸川沿いの北小岩1丁目や篠崎地区では、反対住民も多くいたときから事実上の事業化をすすめてきました。強いものには弱く、弱い者には強く。これがスーパー堤防整備事業の実態。堤防が脆弱であろうとなかろうと、条件がどうであろうと、できないならしなくていいのです。理想はどんなに崇高であっても、机上の空論。国の見直し検討により、わずか1割強にまで縮小されてなお、つながらない堤防の「方針」や「計画」はもうやめにしましょう。