法律による行政の原理を没却する判決・原告団が控訴~江戸川区スーパー堤防事業仮換地処分取消訴訟

2016年5月9日 17時24分 | カテゴリー: スーパー堤防, スーパー堤防裁判

 4月20日に言い渡された判決(谷口豊裁判長)に対し、江戸川区スーパー堤防訴訟弁原告団・弁護団声明が出され、判決への強い抗議と控訴の意思が公表されました。こちらからどうぞご覧ください。 

 判決文では、土地区画整理法や都市計画法に定めるプロセスがすすんできたことを「争いのない事実」としていますが、市民には大いなる違和感が。江戸川区及び東京都の都市計画審議会には、多数の反対意見が提出され、江戸川区議会でも賛否が大きく分かれ、メディアにもどれだけ取り上げられてきたことか。真実の探求や真相の究明とは関係ない、囲われたところでなされるのが裁判というものらしい。 

 「(スーパー堤防事業により河川区域に住むことになる住民は)一定の制約を受けるが、その制約は、河川区域内の土地一般に生じる制約に比べれば重大であるとまではいえないが、一概に軽微なものともいえないと解される」

「従前の仮換地の指定をそのまま維持することはできず、事業計画と整合的に変更する必要があると解される」

「本件事業計画における設計の概要を変更する必要があるというべき」

「仮換地処分を受けた所有者等に対し、本来的な権利の変動を超える権利の制約をもたらすような場合、そのことを可能にする仮換地の指定が、従前の宅地の所有者等との関係において、行政権の濫用に当たらないかどうかについては、さらに検討を要する問題」  

 判決文にはこうした記述もありながら、結論へと展開される内容は、なぜそう導かれるのか、不明。 

 「道路法」では、「管理」の章の中に「工事」が含まれるから、本件でも「管理」に「工事」が含まれる、と。しかし、国が自ら所有する道路用地に国が道路をつくることは法的に問題はないものの、本件の場合、所有権は地権者に。そもそも前提の異なる状況をひとつにくくるなどあっていいものか。司法試験で、この判決のような考えを述べればアウトでは? こんな判決しか書けないところまで追い込まれたということか・・。

 もの言わぬ裁判長に求釈明したいもの。