7月8日〜10日まで、「生活振興環境委員会」の都市視察に行ってきました。1日目は岡山県倉敷市の市庁舎を訪問し、「倉敷市地球温暖化防止活動計画」についてお話を伺いました。市庁舎内の省エネ対策など、すでに江戸川区でも取り組んでいるものが多く、政策的には目新しいものがなかったと言うのが正直な感想です。しかし、印象的だったのが男性職員のノーネクタイです。公共の場での夏の空調は、背広にネクタイの男性基準になっていることが多く、女性は寒ささえ感じることもしばしばです。倉敷市ではもう何年も前からノーネクタイを実行しているとのことでしたが、慣例に縛られてなかなか実行できない自治体が多い中で、環境にも人にも配慮したこの取り組みは見習うべき点であり、電力不足が懸念されているこの夏、江戸川区の庁舎でもぜひ実践してもらいたいと思いました。今後は、地域の中でも自然エネルギーを促進する、また、ごみの発生抑制への市民の意識を高めて、循環社会を構築していくなど、行政・企業・市民が一体となって、温暖化防止を着実に推進していくことが必要だと思います。
2日目は、京都市を訪問しました。「西新道錦会商店街」で、理事長の安藤さんから商店街振興について大変有意義なお話を伺うことができました。私がいちばん印象に残ったのが、「生産・流通・消費・環境」という流れをきちんと押さえている点です。私たちは今、「容器包装リサイクル法」の改正に向けて活動をしていますが、これについては消費者の動向も大事で、環境保護の視点のない商品は選ばない・買わないといった行動をとれば、何とか販路を拡大したい事業者としては、廃棄のとき、環境への負荷のかからないものを作らざるを得なくなります。これからは「環境対応型」の意識を持っていることが消費者への大きなアピールになるのではないでしょうか。また、「売る力より買う力をのばすことが大事」というお話にも共感しました。「自分たち商店のためにどうするか」ではなく、「消費者のために、どのような施策が必要か」を考えることが大切だと思います。そして、このことへの多くの共感が得られてこそ、新たな活性化につながっていくのではないでしょうか。産業振興では、商店街などが担う中心市街地の活性化がとても重要です。そのためには、商店街が単独で頑張るよりも、ボランティア団体やNPO、学校など、地域のさまざまな団体との連携が不可欠だと思います。