江戸川区に残る東京大空襲の痕跡をたどる

市民の「平和行進」に参加

今日は(実際はもう昨日になりますが)、毎年恒例の「平和行進」に参加しました。
62年前の3月9日未明から10日にかけての米軍の東京大空襲によって、東京は、深川・城東・浅草地区など、東京の約3分の1以上の面積を焼失、犠牲者は8万人以上にも上ります。区内でも多くの方が亡くなりました。夜間に低空進入という飛行法をとり、そのまま投弾したため着弾範囲が精密で、さらに強風が延焼を広げたそうです。投下された弾量は38万発、1700tと言われています。
 
この行進は、区内に残る戦災の傷跡や慰霊碑をたどりながら、二度と惨劇を繰り返さないために、次世代に平和の尊さを伝えるために行われ、私たち江戸川ネットも趣旨に賛同し、毎年参加しています。
 
コースは、①北葛西の安楽寺(戦災犠牲者を洗ったと言われる古井戸がある)
      ②東小松川の正徳寺(水子地蔵尊像の足と台座に炎で溶けた跡)
      ③東小松川の宝積院(炎で片側が焼けた大イチョウの木がある)
      ④西小松川の仲台院(入り口の二対の庚申塔が炎で溶けている)
      ⑤東小松川の泉福寺(犠牲者供養のために建立された平和観音像がある)
      ⑥小松川の旧文書庫(唯一焼失を免れ、当時の姿が残っている)
と世代を結ぶ平和の像(犠牲者慰霊のために建立)
 
今回は、夕方、江戸川ネットの集会があったため、コース⑤までの参加となりましたが、出発式で安楽寺のご住職が「何でも多数決で決めるのが民主主義の原理だが、賛成する人が多いと反対しづらくなることもあり、賛成多数だからといって、実はそれが正しくないこともある。」と話されたのが印象的でした。

それにしても、2年前は確か雪が舞う中で凍えながら、昨年も防寒のベンチコートを着て参加したのに、今日は参加者の額に汗が流れ、袖をめくっての行進に。
平和も温暖化も、まさに深刻な曲がり角にあります。