「高台まちづくり」大いなる矛盾~篠崎公園地区高規格堤防一体事業

篠崎公園地区で進むスーパー堤防(高規格堤防)と一体の区画整理などのまちづくり事業について、今週末の21日(金)、22日(土)、国交省・東京都・江戸川区が事業説明会を開催することになりました。市民の要望に応えたもので、事業全体の説明会は1年2ヶ月ぶりです。しかし、当局のHPにはなぜか掲載されていません。

篠崎事業説明会案内のサムネイル

スーパー堤防は、首都圏及び大阪圏の超過洪水対策として35年前に創設されました。「計画している規模を超える越水があっても壊れない安全な堤防」という説明でした。荒川、江戸川、東京湾に囲まれ、満潮時は陸域の7割が水面より低くなる、いわゆるゼロメートル地帯である江戸川区は「江戸川区スーパー堤防整備方針」まで策定、事業を推進してきました。

しかし、あれだけ声高に発せられていた「スーパー堤防」という名称は、昨今表立って聞かれなくなりました。今も強力に推進しているにもかかわらず、です。

たとえば、冒頭の説明会の通知文には「スーパー堤防事業」とも「高規格堤防事業」とも明記されず、「堤防を大きく丈夫にし、公園を再整備するなど高台まちづくりの事業」とあります。

区内事業地では盛り土や元地盤の強度不足が判明、盛り土をやり直した/荒川や利根川では降雨や地震で盛り土が崩れた/更地だった事業計画地ではディベロッパーの反対にあい、スーパー堤防化を断念した/住民との合意形成が極めて困難でなかなか進まない/治水上優先されるべき場所で行われるわけではない

こうした数々の欠陥を前に、国も区も、もはや名乗るのがはばかられるのか・・。今では「スーパー堤防」を前面に出さず、「高台まちづくり事業」と銘打つことで、新たに水害に役立つ事業とアピールしたいかのようです。

しかし、「高台まちづくり」と銘打っても、そこには大いなる矛盾があります。お伝えしている通り、篠崎地区の計画地を通る補助288号線はボックスカルバート。つまり、アンダーパスのような構造となり、堤防内のトンネルの中を通過することに。これは、区内の重要幹線が現状よりも低いところにつくられるということであり、冠水、通行不能の可能性を高めてしまうことになります。小松川地区で同様の工事がなされましたが、豪雨の際には通行止めになりました。

江戸川区議会には本件についての陳情が出されています。とてもわかりやすく、説得力のある内容です。議会で熟議をするのはもちろんのこと、市民のみなさんにもぜひお読みいただき、お考えいただければと思います。