2011年、政治改革は地域から

市民の力を区政に生かす

 21世紀になって10年目の新しい年が明けました。
 「コンクリートからひとへ」に共感し、国民の手で成し遂げた政権交代から1年4ヶ月。しかし、介護、医療、教育、平和、外交—。この国のゆくえがなかなか定まりません。長年、国民生活からかけ離れたところでなされていた政治を、「国民の生活が第一」の政治に改めるには相応の時間を要するでしょうが、今年こそは政権交代の意義を国民が実感できる年にしていかなければなりません。

 国政が迷走している中、4月には統一地方選挙が執行されます。
 私たちは市民の政治団体として、また、東京で唯一の地域政党として、政党政治とは一線を画し、市民参画を促進することで、地域から政治を変える、まさに生活が第一の政治の実現を目指して、地域に根差した活動をすすめてきました。

 そのひとつの実践が独自のルール「議員の交代制」です。2期8年でバトンをつなぐことは、政治への市民の直接参加の層を広げること、生活者の視点に立った市民政治を促進することです。昨年、元国会議員の方から「政治は10年はやらないと」と言われました。しかし、国政と地方政治は役割が異なり、議院内閣制の国会と二元代表制の地方議会もまた異なります。生活者ネットワークでは、議員はあくまでも市民の代理人であり、議員をいわゆる政治家にしないことも特長です。市民派を名乗りながら、一人の人が長く議員の立場にいることにも与しません。生活者ネットの元議員たちはその経験を活かし、議会活動を支えることはもちろん、地域活動を担い、重層的に活動を展開しています。

  区政に目を向ければ、時代の流れとともに、変えるべき政策は当然あるでしょうに、依然として行政主導による20世紀型の大型公共事業をすすめる姿勢です。住民への十分な説明、住民意見の取り入れ方、真の協働の実現が、江戸川区の大きな課題と言えます。

 2月15日(火)開会の第一回定例会では一般質問と議案審査、2011年度予算特別委員会を担当します。議員としては最後の務めとなりますが、いつもどおり、生活者の視点、当事者の視点を大切に取り組んでまいります。

 そして4月、私は、堀場りさ子さんに議員のバトンを渡します。
市民が主役—。大事なことは地域が決める—。地域を大切に、市民のパワーを蓄積してきた江戸川・生活者ネットワークの21年目の歩みにどうぞご注目ください。

 今年もどうぞよろしくお願いいたします。